第一志望の都立中を受験させない覚悟

受験日記(家族全般)

私の娘は小4の3学期に
都立中を受験したいと話してきました。

そのとき、父親として伝えたことは
「できるかぎりのサポートをするが
今日自分の意志で受験すると言ったのを忘れないこと。」
でした。

それから、娘は一度たりとも
「勉強イヤ」と言うことはありませんでした。

立派だったと思います。

少し話がそれますが、
人間が向上心を持って成長するためのエンジンは
「不安」「欲望」だと思っています。

何かになりたい、何かを成し遂げたい、という欲望と
そこを目指す過程でさいなまれる不安とが
バランスを取りながら人間は成長していくんだと思う。

意思があるからこそ、不安なときにさらなる努力ができる。

そのバランスが崩れて
不安が過ぎると心が病んでしまうし
欲望が過ぎると単なる強欲人間になる。
自転車の前輪と後輪のような関係です。

このバランスが崩れたとき
いつでも娘の受験をやめさせるつもりでした。


娘も親が本気で言っていることを
雰囲気で察していたのでしょう。

「受験やめるか」
とは2年間でおそらく5回も
言っていないと思いますが、
そのたびに態度をあらためていました。

実は都立中の本番2日前にもそのセリフを言いました。
もちろん本気です。

私にとって、
中学受験は娘を成長させるための手段の一つなので
自分の意志で動けないような目標なら
受験しても価値を見出せないと思っていたからです。

私立中の受験で緊張により力を出し切れず
都立の受験で同じ状態になったときの恐怖におびえていました。
しかし、受験2日前の大切なタイミングで
娘はいち早く冷静さを取り戻しました。

自分の意志の強さと親の本気を再確認したからだと思う。
この伝え方が子育て的に完全に正しいとは思わないけれど
親が娘と本気で向き合っているということは伝わったはず。

娘の強い意志に感謝しています。

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